我々に最も身近な生産者である陸上植物を含む大きな系統群。単細胞性のものから群体性、多細胞性、多核嚢状体など体制はさまざま。 海水から淡水まで水域に広く分布するが、陸域に生育するものもおり、特に陸上植物は陸域の主要な生産者となっている。ほとんどは光独立栄養性であるが、光合成能を失った従属栄養性の種も知られており (Prototheca, Polytoma, ラフレシアなど)、ヒトや農作物に害を与えることもある。 イネ、コムギ、オオムギ、ジャガイモ、ダイズ、ヒノキなど陸上植物はヒトの生活を支える存在であり、陸上植物以外にもクロレラ、アオノリなど経済的に利用されるものがある。

一次共生に起因する２重膜で包まれた葉緑体をもつ。主要補助光合成色素はクロロフィルb であり、葉緑体は緑色を呈する。チラコイドは層状に重なり、ときにグラナを形成する。 貯蔵多糖としてはデンプンを葉緑体内に貯蔵する。細胞は裸のものから有機質鱗片に覆われるもの、糖タンパク質やセルロースの細胞壁で覆われるものまである。遊走細胞では、細胞頂端付近から等運動性の２または４本の鞭毛が生じているものが多い。基底小体の移行部に星状構造 (stellate structure) と呼ばれる特殊な構造が存在する。ふつう各基底小体に２本の微小管性鞭毛根が付随しており、左側鞭毛根では微小管の入れ替わりが見られる。無性生殖および有性生殖様式は極めて多様。