単細胞不動性または単列無分枝糸状体の緑色藻。アオミドロ (Spirogyra) やミカヅキモ (Closterium) などよく知られた藻類が含まれる。淡水域に広く生育するが、湿土上などからも見つかる。アオミドロなどは湖沼で大発生して目につくことも多い。ミカヅキモなどは生物学的実験に用いられることがある。

細胞壁はセルロース性であり (陸上植物に較べると割合は少ない)、ポリフェノール化合物を含むことがある。セルロース合成酵素複合体はロゼット型。最外層が粘液質 (ペクチンおよびヘミセルロ−ス) で覆われることがある。また粘液質の分泌によって滑走運動を行うことがあり、しばしば走光性を示す。葉緑体はリボン状、板状、星状などさまざま。生活史を通じて鞭毛および中心体は存在しない。核分裂は開放型。細胞質分裂は細胞膜の環状収縮によるが、隔膜形成体（フラグモプラスト）様微小管が関与することがある。原形質連絡はつくられない。二分裂や糸状体の分断などによって無性生殖を行う。アキネートを形成することもある。有性生殖は接合とよばれる特異な様式をとる。外見上栄養細胞と区別できない配偶子が対合して接合し、接合子が形成される。接合子壁にはスポロポレニン様物質が沈着し、耐久世代となる。

伝統的にはホシミドロ科 (Zygnemataceae)、メソタエニウム科 (Mesotaeniaceae)、ツヅミモ科 (Desmidiaceae) に分けられていたが、この意味での前２者は非単系統群である。