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生物 / 真核生物 / オピストコンタ / 菌界 / グロムス門 / グロムス綱
パラグロムス目 (Paraglomus)
アーケオスポラ目 (Archaeospora, Geosiphon)
ディベルシスポラ目 (Acaulospora, Entrophospora, Diversispora, Gigaspora, Pacispora など)
グロムス目 (Glomus, Voyriella)
References
  • Hibbett, D. S. et al. (2007) A higher-level phylogenetic classification of the Fungi. Mycol. Res. 111: 509-547.
  • James, T. Y. et al. (2006) Reconstructing the early evolution of Fungi using a six-gene phylogeny. Nature 443: 818-822.                                            

アーバスキュラー菌根を形成する絶対共生性の菌類。菌だけの純粋培養は今のところ不可。アーバスキュラー菌根はほとんどの陸上植物に存在する最も普遍的な菌根であり、グロムス類はこれを通じて陸上生態系に大きく寄与している。陸上植物はグロムス類に有機栄養を与え、グロムス類は陸上植物の根における水分・無機栄養吸収能や耐病性の向上をもたらす。しかしこのバランスが崩れることもあり、植物の生長が阻害される例や、植物が光合成を行わず有機栄養もグロムス類に依存する例がある。特異な例として Geosiphon があり、これは菌根を形成せず、菌糸の膨潤部にシアノバクテリアを細胞内共生させて生きている。

菌糸を形成し、菌糸は根の細胞内(細胞壁と細胞膜の間)に侵入して物質交換器官である樹枝状体を形成する。また栄養貯蔵器官である嚢状体を形成する種もある (e.g. Glomus)。菌糸には隔壁が無く、このため以前は"接合菌"に分類されていた。根の外または内部に大きな胞子嚢胞子 (グロメロ胞子) (ときに800 µmに達する) を形成する。胞子嚢胞子は数百から数千個の核をもち、厚い多層細胞壁をもつ。また子実体を形成する種もある。有性生殖については諸説があり、一般的には胞子嚢胞子は無性的に形成されるといわれる。また菌糸の断片化による無性生殖も行う。

Fungi