Cloning Vector - 概要

Cloning Vectorとは

国立遺伝学研究所クローニングベクターコレクションでは大腸菌を宿主とするクローニングベクターの保存と配布を行っています。 対象とするベクターは、大腸菌K12 株で増殖でき、DNA として安定に保存できるもので、 担当者が通常おこなっている研究技術での取扱と検定が行えるものに限定しています。 したがってふつうのプラスミド類とM13などの小型ファージは扱いますが、ラムダファージベクターや、 大腸菌で増殖可能であってもシャトルベクターは保存していません。

すべて精製したDNAとして保存しています。ご請求があれば、使用目的が基礎的研究である場合に限り分譲いたします。 このサイトでは当コレクションで保存しているベクターのカタログを見るとともに注文を行うことができます。


カタログについて {ダウンロード: CloningVectorCollection.pdf(PDF形式: 47MB)}

保存しているベクターに関するデータをまとめたもので、ベクター名のアルファベット順に配置してあります。
各ベクターの説明項目の内容は次の通りです。
項目名 説明
Name ベクターの名前
Replicon 複製起点(ori)の由来。複数ある場合はすべて記載してあります。
pBR322 の ori を持つものはその祖先である pMB1 としてあります。
Size DNAの大きさをKbで表してあります。
小数点以下3桁まで表示してあるものはシーケンスからヌクレオチド数が厳密に分かっているもの、 或いは推定できるものです。
Purpose ベクターが作られた本来の使用目的。Expression, Promoter-cloning などに分けてありますが、 この分類は必ずしも厳密なものではありません。
Selectable Markers 薬剤耐性などの選択マーカー。薬剤の略号は次の通りです。
  • amp アンピシリン
  • cml クロラムフェニコール
  • gen ゲンタマイシン
  • hyg ハイグロマイシン
  • kan カナマイシン
  • mer 塩化水銀 (II)
  • spc スペクチノマイシン
  • str ストレプトマイシン
  • tet テトラサイクリン
  • tmp トリメトプリム
Other Genes プラスミド複製に関わる遺伝子・選択マーカー以外の遺伝子。
Promoter クローン化した遺伝子を発現させるなどのためにプロモータが組み込まれている時はその名前。
Cloning Sites ベクターとして本来の目的にかなったクローニングをするために使用する制限酵素切断部位。
その他の切断部位についてはマップを参照してください。
Reference ベクターの作成を記載した論文。
Source ベクターの入手先。Referenceの 著者と異なる場合もあります。
Map MCSはマルチクローニングサイトのことです。 制限酵素切断部位はベクターとしての使用上必要あるいは参考となると思われるものだけを記入してあります。 データが不十分のものはマップを省略しています。
Sequence 塩基配列がDDBJなどに登録されているものについてはそのAccession No.を、 インターネットの他の場所で見られるものについてはそのURLを、 またそのほかの形で利用可能なものについては Availableと表示してあります。
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