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生物 / 真核生物 / アルベオラータ |
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繊毛虫門 (ラッパムシ, ツリガネムシ, ゾウリムシ, Tetrahymena など) |
1. ミオゾア Miozoa |
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Reference |
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よく知られた捕食性"原生動物"である繊毛虫、マラリアなどを含む寄生性"原生動物"であるアピコンプレクサ、赤潮などを引き起こす"藻類"である渦鞭毛植物が含まれる大きなグループ。淡水から海水まで水域に多いが、アピコンプレクサには陸上動物に寄生する種類も多い。マラリア、コクシジウム、トキソプラズマなどアピコンプレクサには人畜に大きな被害を与えるものが含まれる。渦鞭毛植物のヤコウチュウ、Alexandrium、Gymnodinium などは赤潮を引き起こし、ときに水産上の被害を与える。また繊毛虫の Tetrahymena などは生物学的な実験によく用いられる。 基本的に全て単細胞性だが、単純な群体を形成するものもある。細胞膜直下にアルベオル小胞と呼ばれる扁平な小胞が存在し、ときにこの中に多糖性の板が発達する (有殻渦鞭毛藻など)。ミトコンドリアクリステはふつう管状。ミトコンドリアゲノムは線状、ミオゾアでは rRNA遺伝子が断片化し、cox1, cox3, cob 以外のタンパク質遺伝子が失われている。アピコンプレクサや渦鞭毛植物および近年報告されたクロメラにはおそらく相同な色素体が存在し、紅色植物の二次共生による色素体の獲得が少なくともミオゾアの共通祖先以前に起こったと考えられている。基本的に二分裂による無性生殖を行うが、アピコンプレクサでは特異な多分裂も行う。分裂面が細胞前後軸に対して垂直なもの(横分裂)が多い。栄養体は単相または複相 (繊毛虫やヤコウチュウ)。有性生殖が知られているものでは同形配偶子接合から卵生殖または接合 (繊毛虫) が行われる。 |