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Algae - 藻類資源データベースについて

   国立環境研究所微生物系統保存施設は、昭和58年に環境微生物の系統保存を行なうこと を目的として設立された。この施設は、当研究所で遂行されている微生物学的研究で使用 されている微生物の培養を、所内研究者の要望に応じて保存し、分譲することを目的とし ていたが、環境科学に携る微生物学者からの強い要望を配慮して、所内に止らず、広く他 機関からも微生物株とそれらの株データの収集および分譲を積極的に行なうこととし、将 来的には国際的な環境微生物のカルチャーコレクションセンターとして国内外の環境関連 研究機関および研究者と密接なネットワーク体制を構築し、環境微生物研究の推進を支え る役割を担っていくことを計画している。

   本施設で保存される微生物の培養株は、表1に記されているように微細藻類、原生動物 および特殊な浄化能を有する細菌類が対象となっているが、現状ではこれらすべてを同時 に保存できる体制の整備が不十分であることおよび環境科学の分野では水域の汚染と浄化 に微細藻類が密接に関連していることから、微細藻類株が積極的に収集・保存されている。 収集されたすべての株について、その種名、培養条件、保存法、形態学的特徴、生理生態 学的特徴、環境科学との関連性に関する株特性の検査や情報収集が行なわれ、更にそれら の株データ管理のパーソナルコンピューターによるシステム化が行なわれている。


表1 本施設に保存される対象となる微生物株

環境問題との関連性での類型 対象となる微生物株
環境汚染の原因となる微生物 赤潮形成藻類,水の華形成藻類,有毒藻類,水道水の異味異臭をもたらす 藻類または放線菌類,硫酸還元細菌等
環境汚染の指標となる微生物 赤潮形成藻類,水の華形成藻類,有毒藻類,水道水の異味異臭をもたらす 藻類または放線菌類,硫酸還元細菌等
自浄作用,廃水および廃棄物処理に関係する微生物 光合成細菌,脱窒菌,硝化細菌,汚染原因微生物を捕食または溶解する微 生物,活性汚泥および生物膜処理の原生動物および細菌類,嫌気性処理に かかわる嫌気性細菌,生物学的処理の障害となる微生物等
有機合成化合物の分解に関係する微生物 PCB,フェノール,各種除草剤および農薬等の分解に関与する細菌類
金属の酸化・還元作用に関連する微生物 塩化水銀(HgCl2)やシアン化水銀の還元に関与する細菌類,亜砒酸の酸化に 関与する細菌類,重金属のバクテリアリーチングに関与する細菌類等