第1回大腸菌遺伝資源小委員会議事要旨

日時  平成12年2月1日
出席 (敬称略)由良、平賀、井口、山根、加藤、森、荒木、菅原、西村

報告事項

1. センター改革と「大腸菌小委員会」の設立の経緯について説明があった。

2. 生物遺伝資源情報総合センター(山崎由紀子委員)の協力のもとに、下記の大腸菌情報をインターネット公開した旨報告があった。

(a) 原核生物遺伝研究室で保存している大腸菌系統について(西村昭子委員)
(b) 大腸菌の生育必須遺伝子についての文献調査結果を大腸菌の染色体地図上に貼り付けた"Profiling of E.coli Chromosomeについて(加藤潤一委員)

協議事項

1. 委員長に西村昭子委員、副委員長に荒木弘之委員が推薦されこれを承認した。

2. 大腸菌遺伝資源に関する特性情報のデータベース化について協議した。
「大腸菌については主として下記の事業が立ち上がっているので、各成果をデータベース化してはどうか。」「将来的に各事業の間で情報をリンクさせるよう配慮すべきである。」などの意見交換が行われた。

(a) 変異系統の特性とその所在情報(大腸菌小委員会)
(b) 塩基配列情報(DDBJ) 
(c) ORF破壊株、ORFクローン株、各遺伝子毎の文献リスト、Gene protein indexなどの情報(CREST「ゲノム構造と機能」の成果、代表:森浩禎)
(d) 蛋白の高次構造予測の情報(JST「計算科学技術活用型特定研究開発推進事業」の成果、代表:西川建) 

3. 大腸菌変異系統に関する所在情報の調査・収集について協議した。  

(a) 大腸菌の変異系統は膨大な数にのぼるので、調査が容易ではないという観点から以下の提案があった。
(1) 各研究室で独自に分離し論文投稿した変異系統に限定して情報を収集してはどうか。
(2) 調査で明らかになった変異系統については、将来国内の1〜数カ所で集中管理することとし、そのことを附記してはどうか。
(3) 文献から変異系統の所在情報(日本の研究者に限定)をリストアップし、データベース化する。
(4) 論文投稿の時、独自に開発した系統については、保存センターの整理番号を附記し、集中管理してはどうか。

(b) 情報収集の為の研究者のリストアップ方法について以下の提案があった。

(1) 文部省の情報課に問い合わせる。
(2) 酵母の研究者で行っているように、インターネット上に大腸菌研究者のメーリングリストを作る。
(3) 文献からリストアップする。
(4) 学会名簿からリストアップする。

(c) 変異系統については、「情報の収集管理と同時に系統も集中管理することが望ましい」との強い要望があった。 

4. 大腸菌遺伝資源に関する系統維持事業の統合化の為の調整については、まず保存機関の現状調査を行うこととした。

5. その他   データベース化と系統保存事業との関連について下記の意見交換が行われた。

(a) 退官研究者の系統管理について、取り敢えず緊急を要する系統については、論文に掲載されたものに限定して遺伝学研究所で管理して欲しいという要望があった。
(b) 分譲に際して「系統の特性については責任を持てない」旨明記すれば負担を軽減できるのではないかとの意見があった。
(c) 本事業の業務の遂行にあたり高度レベルの技術者を要する為に、派遣会社から人材を確保する必要があり、事業費の大半を費やしているのが現状である。国の高度技術職員として雇用できるよう「雇用形態の改善」を要望してはどうかとの意見があった。
(d) 枯草菌遺伝資源についてもデータが充実し始めておりデータベース化が望ましいとの要望があった。