再生医科学研究所における倫理委員会審議

ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録

(第一回)
日 時  平成13年6月13日(水)・午前10時から午後1時
場 所  京都大学東京連絡事務所(帝国ホテル内)
欠席者  なし
  • 山岡所長より、議事に先立ち、ヒト幹細胞に関する倫理委員会委員就任に対して謝辞があった。
  • 山岡所長より、再生医科学研究所設立の経過説明の後、本日の委員会の進行について説明があった。

議事

1.

委員長の選出について
   山岡所長より、委員長選出について提案があり、審議の結果、星野一正京都大学名誉教授が選出された。

2.

委員会の進め方及び経過説明について
   星野委員長より、今後の委員会の進め方として、
1)本日樹立責任者である中辻教授より樹立計画申請について説明を受けるが、「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」が(案)である以上は、委員会としては当面議論ではなく、勉強会として進めて行く。2)勉強会として今回も含め2回程度委員会の開催を予定している。3)「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」が策定されれば、早急に議論を開始したい。との提案があり、審議の結果、了承された。

3.

樹立責任者である中辻教授より樹立計画申請について説明があり、各参加者より自己紹介を兼ねて、疑問点等について質問が出された。

4.

星野委員長より、次回の委員会について諮られ、7月20日(金)京都市において開催することが了承された。

(第二回)

日 時  平成13年7月20日(金)・正午から午後4時
場 所  都ホテル 
欠席者  村上国際基督教大学教授、瀬原京都大学教授

  • 星野委員長より、前回(6月13日)ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録の了承について諮られ、異議なく承認された。
議事

1.

ヒト胚性幹細胞(ヒトES細胞)の樹立申請に関する申入書について
   星野委員長より、「XXXXXXXXXXXXXXX」代表XXXX氏よりの申入書について説明があり、対応について協議の結果、現段階では「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」が(案)である以上は、委員会としては樹立計画申請内容について議論を行っていないので、回答することは出来ないことで一致し、星野委員長が私見という形で回答することとなった。
   今後、「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」が策定されれば、改めて委員会として議論を行い、回答することとなった。

2.

ES細胞実験の倫理的考察について
   星野委員長より、席上配布された「時の法令1646号(抜粋)」について説明が行われた。

3.

「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針(案)」について
   星野委員長より「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」が策定される予定時期について、検討している総合技術会議が来月(8月)早々にも取りまとめ、事務手続を経て早ければ8月下旬、遅くとも9月中には文部科学省が政府の指針として告示する予定である旨、報告があった。

4.

星野委員長より、次回の委員会について諮られ、8月29日(水)午後2時から東京都において開催することが了承された。

5.

ヒト幹細胞に関する倫理委員会終了後、京都大学再生医科学研究所ヘ移動し、樹立責任者である中辻教授の案内で同研究所霊長類胚性幹細胞実験施設を見学し、その後、同研究所会議室において質疑応答を行った。

(第三回)
定足数に達せず成立しなかったため、議事録なし。

(第四回)

日 時  平成13年10月5日(金)・午後2時から午後4時50分
場 所  京都大学再生医科学研究所西館会議室 
欠席者  村上国際基督教大学教授、新美明治大学法学部教授、藤井大正大学
文学部教授

  • 星野委員長より、前回(7月20日)ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録の了承について諮られ、異議なく承認された。
  • 事務部より、9月18日付け照合事項「倫理委員会の定足数の取り扱いについて」が了承された旨報告があった。

議事

1.

ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針について
   星野委員長より、9月25日に文部科学省より施行された「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」について、4月19日付け「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針案」との相違点について説明があり、各委員からも問題点が指摘された。
その後、中辻教授より申請が出されている「ヒトES細胞株樹立計画書」に、今回施行された「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」を当てはめ、問題点が指摘された。
星野委員長より、今回の委員会では十分議論できないため、次回の委員会までの間、委員が「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」と「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針案」との相違点を再度検討するよう依頼があり、了承された。

2.

星野委員長より、次回の委員会について諮られ、次回の委員会は「ヒトES細胞株樹立計画書」を審議することとなるため、本日の委員会に欠席された委員の意見も参考にし、日時及び開催場所を決定したい旨提案があり、了承された。

(第五回)

日 時  平成13年10月28日(日)・午後2時から午後5時30分
場 所  京大会館108号室 
欠席者  新美明治大学法学部教授、藤井大正大学文学部教授

星野委員長より、前回(10月5日)ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録の了承について諮られ、異議なく承認された。

議事

1.

ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針について
   星野委員長より、9月25日に文部科学省より公表された「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」について、4月19日付け「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針案」との相違点について、「時の法令」1652号「用語変更への疑義?ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針?」により説明があり、議論の後、「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」を一部読み替える(滅失を廃棄)条件付きで遵守することが承認された。

2.

ES細胞株の樹立に関する倫理的考察について
   中辻教授より申請が出されている「ヒトES細胞株樹立計画書」に、今回施行された「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」を当てはめ、整合性についての問題点及び文章の修正(案)が各委員より出された。
   また、「ヒトES細胞株樹立計画書」の中に内部細胞塊を採取した後のヒト受精胚の残部について、処理の方法を明記するよう指示することとなった。
   星野委員長より、今回の委員会では十分議論できないため、継続審議とし10月30日(火)までに各委員が再度検討し、意見をメール又はファックスにより再生医科学研究所まで送付いただくよう提案があり、協議の結果、了承された。

3.

ES細胞株樹立計画書概要のマスコミへの公開について
   星野委員長より、ES細胞株樹立計画書概要のマスコミへの公開方法について提案があり、議論の結果、文部科学省に事前協議を行い、了承後に公開することが承認された。

4.

金城委員より、樹立計画の審査に必要な手続に関する倫理委員会内規、委員の構成、議事の内容(議事録)の公開方法について意見があり、審議の結果、再生医科学研究所において具体的な方法について検討することとなった。

5.

星野委員長より、次回の委員会について11月4日(日)午前11時から東京都において開催したい旨提案があり、了承された。

 (第六回)

日 時  平成13年11月4日(日)・午前11時から午後1時50分
場 所  京都大学東京連絡事務所(帝国ホテル内) 
欠席者  藤井大正大学文学部教授(外国出張)

星野委員長より、前回(10月28日)ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録の了承について諮られ、異議なく承認された。

議事

1.

ヒトES細胞の樹立計画書について
   中辻教授より、前回(10月28日)に開催された「ヒト幹細胞に関する倫理委員会」および同委員会開催以降各委員からのメールによる「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針」との整合性についての問題点及び文章の修正について、修正された樹立計画書にもとづき説明を受けた後、樹立計画の科学的妥当性、科学的重要性について審議を行い、樹立計画を承認した。

2.

ES細胞株樹立計画書概要のマスコミへの公開について
星野委員長より、ES細胞株樹立計画書概要のマスコミへの公開方法について前回の議論を踏まえ、文部科学省に事前協議を行った結果、「京都大学の問題であるため、京都大学で判断していただいて結構です。」との回答あった事が紹介され、審議の結果、公開することが承認された。

(第七回)

日 時  平成14年5月17日(金)・午前10時30分から午後1時30分
場 所  京都大学東京連絡事務所(帝国ホテル内) 
欠席者  岩田委員

星野委員長より、前回(11月4日)ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録の了承について諮られ、異議なく承認された。

議事

1.

ES細胞株の樹立計画承認後の動きについて
   ヒト幹細胞に関する倫理委員会から出席依頼を行った樹立責任者の中辻教授より、
1)文部科学大臣のヒトES細胞樹立計画の確認通知と樹立計画実施に係る留意事項の内容と文部科学省の専門委員会の審議経緯について
2)京都大学医学部附属病院、豊橋市民病院及び現在審議中の慶應義塾大学病院での審議内容について
3)樹立承認後の提供医療機関での患者さんへの説明について
等の説明を受けた後、質疑応答を行った。
   なお、樹立計画書の添付資料6?11の「同意書」の書式については、同意を得る手順について審議を行った。

2.

今後の本委員会の進め方について
   再生医科学研究所内で、ヒト幹細胞に関わる医学研究及び臨床応用について申請があった際の審査主体について審議した結果、当倫理委員会内規第6条に規定されている「専門小委員会」を下部組織として設置することとした。
   「専門小委員会」では、研究内容についての審査を担当する。その審査を通ったものは本委員会へ答申し、倫理の部分の審査を行うこととなった。委員の人数は5名程度を選考することとなった。

報告

1.

情報開示について
   事務長より、当倫理委員会の議事録および配付資料一切についての情報公開請求への対応状況についての説明があった。
   また、当委員会あての「XXXXXXXXXXXXX」からの手紙の取り扱いについて協議し、委員長に一任することとなった。

(第八回)

日 時  平成14年8月1日(木)・午後2時から午後4時
場 所  京都大学再生医科学研究所 
欠席者  村上委員

星野委員長より、前回(5月17日)ヒト幹細胞に関する倫理委員会議事録の了承について諮られ、異議なく承認された。

議事
1.

慶應義塾大学の倫理委員会での審議について
    本倫理委員会が出席依頼を行った樹立責任者の中辻教授より以下の説明があった。
1)提供医療機関候補の慶應義塾大学では非常に慎重な審議が行われたと認識している。4月4日開催の倫理委員会に出席を要請され、樹立計画の説明を行った。
2)文部科学省から、樹立機関は提供医療機関のすべての審議について把握すべきであるとの見解が示されており、文部科学省の特定胚及びヒトES細胞研究専門委員会に慶應義塾大学病院を提供医療機関として追加申請する前に、慶應義塾大学の倫理委員会での審議結果を当ヒト幹細胞に関する倫理委員会で十分検討を行う必要がある旨説明があった。

 

慶應義塾大学より回答のあった倫理委員会における審査過程及び概要と委員会議事録等の内容について検討を行った。検討された主な内容は以下のとおりであった。

 

1)

遺伝子疾患が発見された場合に患者さんに知らせないとしたことについて
    遺伝子解析を行うことについては患者さんの了解を得ているが、遺伝子解析の結果をお知らせすることは患者さんの了解を得ていないので、知らせないことにしたのは妥当である。

 

2)

同意した人の胚の授受にあたって第3者が立ち会うことについて
   前もって立ち会うことの同意を得ているので、凍結胚の受け渡しを確実に行うため第3者が立ち会うことは、妥当である。

 

3)

凍結胚の保存期間が終了した時の取り扱いとES細胞研究への協力依頼について
   保存期間が満了に来た時に延長して保存するか、廃棄するか患者さんに意思決定を求めた際に、廃棄して欲しいとされた場合、廃棄せずに役立てることが可能な新しい方法であるES細胞作成についての説明を希望されるかどうか患者さんの意思を伺うという手順は妥当である。

 

4)

樹立のための受精卵の必要数について
   樹立計画書には一回あたりの移送は10胚以内とし、計5株程度の細胞株が樹立された時点で,一旦樹立を休止すると記されており、この計画の数字は妥当である。

  最後に慶應義塾大学からの審議資料全体について、委員長より各委員に問題等ないことを確認し、慶應義塾大学病院を提供医療機関とすることを承認した。

2.

議事の内容等の公開について
   本事務長より、文部科学省より、委員会の議事録等のホームページ等での公開を進めるよう要請があった旨説明があり、審議の結果、議事録等については再生医科学研究所内で検討した上で、再生医科学研究所のホームページ上での公開を進めることとなった。また、中辻教授には樹立計画の進捗状況について幹細胞医学研究センターのホームページ上に掲載方を要請することとなった。

報告

1.

ビデオテープの開示請求について
   事務長より、患者さんへの受精卵提供の説明に使うビデオテープについてはすでに開示請求がありテープのコピーは請求者に渡されている。今回そのテープの編集途中のビデオテープについて開示請求があったが、第3者の著作権に触れる部分を非開示とすることになった。再生医科学研究所では開示請求者に疑念をもたれないよう情報提供をビデオテープを見せる形で行う旨説明があった。

2.

専門小委員会委員の委嘱について
   庶務掛長より、前回委員会で設置することになった専門小委員会について、ヒト幹細胞に関する倫理委員会の各委員に7人の委員候補者案を照会した結果、案が承認され、委員候補者に文書で就任を依頼したところ全員から内諾を得た旨報告があった。



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