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ヒトES細胞に関する政府指針 - 指針本文 (第四章 ヒトES細胞の使用) -

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第四章 ヒトES細胞の使用
第一節 使用の要件等 第二節 使用の体制 第三節 使用の手続

(使用の要件)
第二十六条 
ヒトES細胞の使用は、次に掲げる要件に適合する場合に限り、行うことができるものとする。  

(1)

次のいずれかに資する基礎的研究を目的としていること。

イ)

ヒトの発生、分化及び再生機能の解明

ロ)

新しい診断法、予防法若しくは治療法の開発又は医薬品等の開発

(2)

ヒトES細胞を使用することが前号に定める研究において科学的合理性及び必要性を有すること。

使用に供されるヒトES細胞は、この指針に基づき樹立されたものに限るものとする。

前項の規定にかかわらず、文部科学大臣がこの指針を基準として樹立されたものであると認める場合には、使用機関は、海外から分配を受けるヒトES細胞を使用することができるものとする。


(禁止行為)
第二十七条
ヒトES細胞を取り扱う者は、次に掲げる行為を行ってはならないものとする。

(1)

ヒトES細胞を使用して作成した胚の人又は動物の胎内への移植その他の方法によりヒトES細胞から個体を生成すること。

(2)

ヒト胚へヒトES細胞を導入すること。

(3)

ヒトの胎児へヒトES細胞を導入すること。

(4)

ヒトES細胞から生殖細胞を作成すること。


(ヒトES細胞の分配等)
第二十八条 
使用機関は、ヒトES細胞の分配又は譲渡をしてはならないものとする。 

前項の規定は、次に掲げる場合には、これを適用しないものとする。

(1)

他の使用機関において、研究の再現性の確認のために使用機関において加工されたヒトES細胞の分配が必要な場合

(2)

基礎的研究の進展のために使用機関において加工されたヒトES細胞を樹立機関に譲渡することが必要な場合


(分化細胞の取扱い)
第二十九条
分化細胞の使用は、当分の間、ヒトES細胞の使用とみなすものとする。

分化細胞の分配は、文部科学大臣がこの指針の基本的な方針に従っていると認める場合に限り、行うことができるものとする。

第二節 使用の体制


(使用機関の基準等)
第三十条
使用機関は、次に掲げる要件に適合するものとする。

(1)

ヒトES細胞を使用するに足りる十分な施設、人員及び技術的能力を有すること。

(2)

ヒトES細胞の使用に際して遵守すべき技術的及び倫理的な事項に関する規則が定められていること。

(3)

倫理審査委員会が設置されていること。

使用機関は、ヒトES細胞の使用に関する記録を作成し、これを保存するものとする。

使用機関は、ヒトES細胞の使用に関する資料の提出、調査の受入れその他文部科学大臣が必要と認める措置に協力するものとする。


(使用機関の長)
第三十一条
使用機関の長は、次に掲げる業務を行うものとする。

(1)

使用計画の妥当性を確認し、その実施を了承すること。

(2)

ヒトES細胞の使用の進行状況及び結果を把握し、必要に応じ使用責任者に対しその留意事項、改善事項等に関して指示を与えること。

(3)

ヒトES細胞の使用を監督すること。

(4)

使用機関においてこの指針を周知徹底し、これを遵守させること。


(使用責任者)
第三十二条
使用責任者は、次に掲げる業務を行うものとする。

(1)

ヒトES細胞の使用に関して、内外の入手し得る資料及び情報に基づき、使用計画の科学的妥当性及び倫理的妥当性について検討すること。

(2)

前号の検討の結果に基づき、使用計画を記載した書類(以下「使用計画書」という。) を作成すること。

(3)

ヒトES細胞の使用を総括し、及び研究者に対し必要な指示をすること。

(4)

ヒトES細胞の使用が使用計画書に従い適切に実施されていることを随時確認すること。

(5)

ヒトES細胞の使用の進行状況及び結果に関し、使用機関の長及び使用機関の倫理審査委員会に対し必要な報告をすること。

(6)

前各号に定めるもののほか、使用計画を総括するに当たって必要となる措置を講ずること。

使用責任者は、一の使用計画ごとに一名とし、ヒトES細胞の使用に関する十分な専門的知識及び技術的能力を有し、かつ、前項各号に掲げる業務を的確に実施できる者とする。


(使用機関の倫理審査委員会)
第三十三条
使用機関の倫理審査委員会は、次に掲げる業務を行うものとする。

(1)

使用計画についてこの指針に即し、その科学的妥当性及び倫理的妥当性について総合的に審査を行い、その適否、留意事項、改善事項等に関して使用機関の長に対し意見を提出するとともに、当該審査の過程の記録を作成し、これを保管すること。

(2)

使用の進行状況及び結果について報告を受け、必要に応じて調査を行い、その留意事項、改善事項等に関して使用機関の長に対し意見を提出すること。

第十三条
第二項の規定は、使用機関の倫理審査委員会の要件について準用するものとする。この場合において、「樹立機関」とあるのは「使用機関」に、「樹立計画」とあるのは「使用計画」に読み替えるものとする。

(使用計画書)
第三十四条 
使用責任者は、ヒトES細胞の使用に当たっては、あらかじめ使用計画書を作成し、使用機関の長の了承を求めるものとする。

 第三節 使用の手続

前項の使用計画書には、次に掲げる事項を記載するものとする。

(1)

使用計画の名称

(2)

使用機関の名称及びその所在地

(3)

使用責任者及び研究者の氏名、略歴、研究業績及び使用計画において果たす役割

(4)

使用の目的及びその必要性

(5)

使用の方法及び期間

(6)

使用に供されるヒトES細胞の入手先

(7)

使用完了後のヒトES細胞及び分化細胞の取扱い

(8)

使用機関の基準に関する説明

(9)

使用に供されるヒトES細胞が海外から提供される場合における当該ヒトES細胞の樹立及びその譲受の条件に関する説明

(10)

分化細胞の分配が予定される場合における当該分配細胞及びその分配に関する説明

(11)

その他必要な事項

使用計画書には、可能な限り平易な用語を用いて記載した概要を添付するものとする。


(使用の手続)
第三十五条
使用機関の長は、使用責任者から使用計画の実施の了承を求められた際には、その妥当性について使用機関の倫理審査委員会の意見を求めるとともに、当該意見に基づき使用計画のこの指針に対する適合性を確認するものとする。

(使用計画に係る文部科学大臣の確認)

第三十六条
使用機関の長は、使用計画の実施を了承するに当たっては、当該使用計画のこの指針に対する適合性について、文部科学大臣の確認を受けるものとする。

前項の場合には、使用機関の長は、次に掲げる書類を文部科学大臣に提出するものとする。

(1)

使用計画書

(2)

使用機関の倫理審査委員会における審査の過程及び結果を示す書類

(3)

使用機関の倫理審査委員会に関する事項を記載した書類及び第三十三条第二項の規定により読み替えて適用する第十三条第二項第六号に規定する規則の写し

文部科学大臣は、使用計画のこの指針に対する適合性について、科学技術・学術審議会生命倫理・安全部会の意見を求めるとともに、当該意見に基づき確認を行うものとする。

文部科学大臣は、使用計画の確認の結果を総合科学技術会議に報告するものとする。


(報告)
第三十七条
使用責任者は、ヒトES細胞の使用の進行状況及び使用の完了を使用機関の長及び使用機関の倫理審査委員会に随時報告するものとする。

使用責任者は、ヒトES細胞の使用の完了後、直ちに、使用の結果を記載した書類( 以下「使用報告書」という。) を作成し、使用機関の長に提出するものとする。

使用機関の長は、使用報告書の提出を受けた場合には、使用機関の倫理審査委員会及び文部科学大臣に当該使用報告書の写しを提出するものとする。

使用機関の長は、ヒトES細胞の分配を受けた樹立機関に対し、当該ヒトES細胞の使用の完了及び使用の完了後のヒトES細胞の取扱いについて通知するものとする。


(研究成果の公開)
第三十八条
ヒトES細胞の使用により得られた研究成果は、原則として公開するものとする。

使用機関は、ヒトES細胞の使用により得られた研究成果を公開する場合には、当該ヒトES細胞の使用がこの指針に適合して行われたことを明示するものとする。

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