参考資料

ヒトES細胞に関する政府指針 - 指針本文 (第三章 ヒト受精胚の提供) -

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第三章 ヒト受精胚の提供


第一節 提供医療機関

(提供医療機関の基準)
第二十条
提供医療機関は、次に掲げる要件に適合するものとする。

(1)

ヒト受精胚の取扱いに関して十分な実績及び能力を有すること。

(2)

倫理審査委員会が設置されていること。

(3)

ヒト受精胚を提供する者の個人情報の保護のための十分な措置が講じられていること。

(4)

ヒト受精胚を滅失させることについての意思の確認の方法その他ヒト受精胚の取扱いに関する手続が明確に定められていること。


(提供医療機関の倫理審査委員会)
第二十一条
提供医療機関の倫理審査委員会は、樹立計画についてこの指針に即し、その科学的妥当性及び倫理的妥当性について総合的に審査を行い、その適否、留意事項、改善事項等に関して提供医療機関の長に対し意見を提出するとともに、当該審査の過程の記録を作成し、これを保管する業務を行うものとする。

第十三条第二項の規定は、提供医療機関の倫理審査委員会の要件について準用するものとする。この場合において、「樹立機関」とあるのは「提供医療機関」に読み替えるものとする。

第二節 インフォームド・コンセント等

(インフォームド・コンセントの手続)
第二十二条
提供医療機関は、ヒト受精胚をヒトES細胞の樹立に用いることについて、当該ヒトES細胞の樹立に必要なヒト受精胚の提供者(当該ヒト受精胚の作成に必要な生殖細胞を供した夫婦( 婚姻の届出をしていないが事実上夫婦と同様の関係にある者を除く。) をいう。以下単に「提供者」という。)のインフォームド・コンセントを受けるものとする。

前項のインフォームド・コンセントは、書面により表示されるものとする。

提供医療機関は、第一項のインフォームド・コンセントを受けるに当たり、提供者の心情に十分配慮するとともに、次に掲げる要件に適合するものとする。

(1)

提供者が置かれている立場を不当に利用しないこと。

(2)

同意の能力を欠く者にヒト受精胚の提供を依頼しないこと。

(3)

提供者によるヒト受精胚を滅失させることについての意思が事前に確認されていること。

(4)

提供者が提供するかどうか判断するために必要な時間的余裕を有すること。

(5)

インフォームド・コンセントの受取後少なくとも一月間は、当該ヒト受精胚を保存すること。

提供者は、当該ヒト受精胚が保存されている間は、インフォームド・コンセントを撤回することができるものとする。

(インフォームド・コンセントの説明)
第二十三条
インフォームド・コンセントに係る説明は、樹立機関が行うものとする。  

樹立機関は、当該樹立機関に所属する者(樹立責任者を除く。) のうちから、当該樹立機関の長が指名する者に前項の説明を実施させるものとする。

前項の規定により樹立機関の長の指名を受けた者は、第一項の説明を実施するに当たり、提供者に対し、次に掲げる事項を記載した文書(以下「説明書」という。)を提示し、分かりやすく、これを行うものとする。

(1)

ヒトES細胞の樹立の目的及び方法

(2)

ヒト受精胚が樹立過程で滅失することその他提供されるヒト受精胚の取扱い

(3)

予想されるヒトES 細胞の使用方法及び成果

(4)

樹立計画のこの指針に対する適合性が樹立機関、提供医療機関及び国により確認されている旨

(5)

提供者の個人情報が樹立機関に移送されないことその他個人情報の保護の具体的な方法

(6)

ヒト受精胚の提供が無償で行われるため、提供者が将来にわたり報酬を受けることのない旨

(7)

ヒトES細胞について遺伝子の解析が行われる可能性のある旨及びその遺伝子の解析が特定の個人を識別するものではない旨

(8)

ヒトES細胞から提供者が特定されないため、研究成果その他の当該ヒトES細胞に関する情報が提供者に教示できない旨

(9)

ヒトES細胞の樹立の過程及びヒトES細胞を使用する研究から得られた研究成果が学会等で公開される可能性のある旨

(10)

ヒトES細胞が樹立機関において長期間維持管理されるとともに、使用機関に無償で分配される旨

(11)

ヒトES細胞から有用な成果が得られた場合には、その成果(分化細胞を含む。) から特許権、著作権その他の無体財産権又は経済的利益が生ずる可能性がある旨及びこれらが提供者に帰属しない旨

(12)

提供又は不提供の意思表示が提供者に対して何らの利益又は不利益をもたらすものではない旨

(13)

同意後少なくとも一月間は、ヒト受精胚が保存される旨及び当該ヒト受精胚が保存されている間は、その撤回が可能である旨並びにその方法

樹立機関は、第一項の説明を実施する際には、提供者の個人情報を保護するため適切な措置を講じるとともに、前項の説明書及び当該説明を実施した旨を示す文書( 以下「説明実施書」という。) を提供者に、その写しを提供医療機関にそれぞれ交付するものとする。

樹立機関は、最新の科学的知見を踏まえ、正確に第一項の説明を行うものとする。


(インフォームド・コンセントの確認)

第二十四条
提供医療機関の長は、樹立計画に基づくインフォームド・コンセントの受取の適切な実施に関して、第二十二条第二項に規定する書面、説明書及び説明実施書を確認するとともに、当該提供医療機関の倫理審査委員会の意見を聴くものとする。

提供医療機関の長は、ヒト受精胚を樹立機関に移送する際には、前項の確認を行った旨を文書で樹立機関に通知するものとする。

前項の通知を受けた場合には、樹立機関の長は、当該通知の写しを文部科学大臣に提出するものとする。


(提供者の個人情報の保護)
第二十五条
ヒトES細胞の樹立及び使用に携わる者は、提供者の個人情報の保護に最大限度努めるものとする。

前項の趣旨にかんがみ、提供医療機関は、ヒト受精胚を樹立機関に移送する際には、当該ヒト受精胚と提供者に関する個人情報が照合できないよう必要な措置を講じるものとする。

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